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サウスダコタ級戦艦(サウスダコタきゅう せんかん、South Dakota class Battleship)はアメリカ海軍が1916年に提出した海軍整備計画であるダニエルズ・プランにおいて建造が予定されていた戦艦である。 == 概要 == 戦艦10隻、巡洋戦艦6隻の整備を根幹としたダニエルズ・プランにおいてコロラド級戦艦に続いて建造が予定された本級は、当初艦形を大幅に拡大させた案も検討されたが、最終的にはパナマ運河を通航可能な範囲で兵装や機関をコロラド級より強化させた案で決着した。 前級のコロラド級は初めて45口径16インチ砲を装備したものの、防御は14インチ砲艦であるテネシー級戦艦とほぼ同様、船体の基本設計はネヴァダ級戦艦以降のいわゆる「標準型戦艦」の設計を踏襲したものであった。これに対してサウスダコタ級は船体規模を拡大、主砲は新たに開発された50口径16インチ砲を3連装砲塔に収めて4基12門を備え、機関はコロラド級と同じくターボ電気推進であるが、出力は約2倍となり最高速力を23ノットに引き上げた。兵装や機関の増強に伴い舷側装甲はコロラド級より若干削減したが16インチ砲に対しての防御力は維持されており〔「世界の艦船」1990年1月増刊号 『アメリカ戦艦史』p150-151〕、完成していればアメリカ海軍史上最大最強かつ最速の戦艦となるはずであった。 ただ、同時期に計画された日本の八八艦隊計画の各戦艦と比較すると砲力や防御力は同等以上であったが速力において大きく劣り、また、イギリスのN3型戦艦と比較した場合でも、N3型戦艦は18インチ砲搭載であることから砲力においてやや見劣りがするものとなっている。これらの事実によりアメリカは世界最強の海軍を実力で築くことが容易でないことを悟り、ワシントン海軍軍縮条約によって政治的に築く途を取る事になるのである。 なお、日本海軍では加賀型戦艦以降の戦艦・巡洋戦艦を検討する過程で本級の情報を入手し、その砲力や防御力が加賀型を上回るものと判断されたことから、紀伊型戦艦以降の計画にも影響を与えた〔歴史群像シリーズ『帝国海軍の礎 八八艦隊計画』p104-105 学研パブリッシング、2011年〕 。 本級の建造は1917年3月4日に認可されたが、第一次世界大戦の影響もあって1920年以降に6隻が起工された。しかしながらワシントン海軍軍縮条約により主力艦の保有が制限されたため、建造は1922年2月8日に中止された。未完成の船体は1923年に売却された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「サウスダコタ級戦艦 (1920)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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